オフィスBMの取材日誌 自動車系物書きのクルマとバイクと…

記者として、カメラマンとして 日々自動車&バイク関連を追いかける、クルマメディア業界の何でも屋・青山義明のブログです。

2017年03月

2017年3月25日(土)・26日(日)の2日間にわたり、ドリフトマッスル2017シーズン開幕戦が、栃木県にある日光サーキットで行なわれた。

マッスルクラスが開催された25日は好天に恵まれ、スーパーマッスルクラスかと思うほどのハイレベルな追走が展開された。

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続いてスーパーマッスルクラス開催の26日は、打って変わって朝から冷たい雨の一日となった。朝から降り続いた雨が降りやんだのは、午後3時半過ぎ、すでに決勝トーナメント1回目のベスト16決定戦も最終盤であった。最高気温も10度を下まわる厳しい寒さの一日となった。

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土屋圭市さんと稲田大二郎さんが2011年に立ち上げたドリフトマッスルだが、今回そのマッスルのさまざまな変更がアナウンスされた。まず、これまで土屋&稲田のツイン審査員で開催されてきたが、稲田さんは審査員から外れることとなった。

これはドリフトマッスルの競技レベルが上がったことに対し、稲田審査員が持っていたパッション点を廃止し、競技色を強めたほうが良いという判断によるもので、稲田さんの大会組織委員としての役職は残り、稲田審査員の後任は近日中に発表することとなった。

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また、ドリフトマッスルという名称も変更となることが発表された。変更後の名称についてはまだ発表はされていないが、ドリフトマッスルの名称を使うのは今シーズンをもって終了となるという。

来場者向けには、これまでの「スーパーマッスル同乗走行」、「スーパーマッスルクラスサイン会」に加え、「優勝者当てコンテスト」を開催。「優勝者当てコンテスト」では、土屋圭市さんのサイン入りグローブ(2名様)が賞品で提供された。さらにお昼の時間には、「ちびっ子集合! コースde宝探し!」という子ども向けのプログラムを用意するなど、イベントの充実も図られることとなった。

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今回開幕戦の舞台は栃木にある日光サーキット。2016年11月のマッスル最終戦から4か月ぶりの日光サーキットとなるが、昨年11月下旬にここでのドリフト競技中に事故が起きて以来、初めて開催される公式ドリフト競技ということもあり、コース各所にフェンスが設けられ、様変わりしたサーキット、そしてブリーフィングでもスポッター(コースサイドからドライバーに指示を出すチーム員)にも注意喚起がなされるなど、いつもに増して緊張感のある開幕戦となった。

2017シーズンスタートとなる開幕戦では、ドリフトマッスル3年連続のディフェンディングチャンピオンの藤野秀之選手は、自らが率いているWISTERIAは4台もの大所帯で参戦しているため、会場入りしてはいたが、まさかの車両が間に合わず開幕戦出場ナシ。

ほかにも、厳しい路面コンディションなどもあって、非常に面白い組み合わせ番狂わせ的な16台の決勝トーナメントが決定した。

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とくに、前田翼選手(#74スタンスマジックオディエイティー)と、予選単走トップの村山悌啓選手(#14 激☆滑走団 DUNLOP シルビア)の追走は非常に見どころのあるものであった。

フタを開けてみれば、昨年の開幕戦も制した箕輪慎治選手(#23 HEY MAN !! マークII)が優勝。3年ぶりにドリフトマッスルに参戦となった村山選手が2位に入った。

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優勝した箕輪選手は「雨は嫌いではないですが、今日はとくにタイヤに助けられた一日でした。とくに村山選手は速くて、村山選手の胸を借りるつもりで決勝に臨みましたが、無事に勝ててよかったです。今シーズンはほかのイベントが重ならない限り参戦しようと思っています」とコメントしてくれた。

「以前マッスルに参戦していたときはエンジンが壊れて、それを直す時間がなくてそのまま参戦が途絶えてしまってました。今回ちょっと楽しめそうなクルマができたのと、ダンロップの新しいタイヤであるディレッツァZIIIのドリフト大会初出場ということで久しぶりに参戦しました。スーパーマッスルクラスのレベルも上がっていることは聞いていましたし、勝つのは簡単ではないと思っていましたが、次回また機会があったら勝ちにきます」と村山選手。

2016シーズン、きっちりマッスルクラスを制し、満を持してスーパーマッスルクラスへステップアップしてきた浜田 大選手(#103 小稲葉ガレージ シルビア)に、2016シーズン、マッスルクラス・シリーズ6位の波紫聖和選手(#202 Z,S,S,シルビア)という、マッスルクラスから上がってきた2名が、ベスト4まで勝ち上がり、3位と4位に入るという健闘ぶりを見せた。

FIMアジアロードレース選手権の開幕を前に合同テストが、マレーシアにあるジョホール・サーキットでスタートしました。と言っても、シーズン終了が12月上旬というこのシリーズにとって、シーズンオフは極めて短いもののひとつです。まぁ、あまり終わった感はないのですが、また始まったか、という感慨も少ないのが実情。

ただ、まだ春の訪れにはちょっと間がある日本から、この真夏の地にやってくると、汗腺が急に開いて変な汗が出てくるし、微妙に体調が崩れたりして厄介この上ないのですが、シーズンインだけは仕方なし、といったところです。

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で、新しいシーズンがスタートすると、参戦しているチームやライダーの顔ぶれが変化します。今回も新しいチームがやってきました。それが、名古屋にあるK maxというショップを母体とするK-max Racingです。K maxは芳賀健輔さんのショップで、このチームの代表兼監督を務める。健輔さんといえば、元ヤマハファクトリーライダーで、1998年に転倒による脊髄損傷で、現在は車イス生活を余儀なくされています。

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そしてその実弟である芳賀紀行さんが、このチームのライダー。つまり芳賀兄弟が、FIMアジアロードレース選手権に殴り込みをかけにきた、ということです。

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まだ、準備期間が足りず、バタバタだということで、長い目で見てほしい、とチームは言っておりますが、紀行選手はすでにTEAM KAGAYAMAから2シーズン、フルでこのシリーズに参戦していましたし、その活躍する姿に期待したいですね。

2017年3月1日(水)~ 3日(金)、東京・お台場にある東京ビッグサイトで「第8回[国際]二次電池展 ~バッテリー ジャパン~」が開催されました。以前、2015年の同展示会では古河電池の非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」が出展されてましたね。
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そして今回、新たなマグネシウム空気電池が出展されていました。それが、藤倉ゴム工業のWatt Satt(ワットサット)です。昨年の9月から販売を開始しているそうです。

マグネシウム空気電池は、マグネシウムと空気中の酸素を、それぞれ負極・正極とし、水や海水を投入して発電させるというものです。長期間保存可能で、非常時に水を入れるだけで発電を開始します。
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古河電池と藤倉ゴム工業の違いは、そのパッケージ。マグボックスは、凸版印刷と共同で開発し、紙容器を採用しています。一方ワットサットのほうは、プラスチックのケースを使用。そのカバーケースをバケツ代わりに、2Lほどの水をここに注ぎ、同梱される塩と混ぜ合わせて食塩水を作ります。そのバケツから食塩水を本体に注げばOK。マグボックスのほうは、水を入れたペットボトルに注水器具を装着し、ボックス内に仕切られた4つの部屋に500mlずつ注水する作業が必要です。
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マグボックスは、電池容量300Wh。出力電圧は5.0V。最大電流は1.2A(USBポート2端子の合計)。重量は約1.6㎏。サイズは233×226×226mm。USBタイプの出力端子を2個装備。この電池ひとつでスマートフォンを最大で30回充電できるとしています。

ワットサットは、電池容量280Wh。出力電圧は5.0V。最大電流は5A(USBポート5端子の合計)。重量は約2㎏。サイズは212×147×213mm。USBタイプの出力端子を5個装備。この電池ひとつでスマートフォンを最大で30台充電できます。

今回、このワットサットのシリーズとしてコンセプトモデルが3台登場しました。その3台は、ミニ、10ポート、DCACの3機種。

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ミニはその名の通り、コンパクトなサイズ(103×86×103mm)で、電池容量は30Whで本体重量は370g。USBポートは一口となります。
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ワットサット10ポートは、10ポート、のべ60台の充電が可能な、電池容量560Whのモデル。重量は約2.7㎏。サイズは262×210×212mmです。
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そして最後はワットサットDCAC。電池容量1kWhのモデル。サイズは420×262×212mm、重量は約5.4㎏です。

この3タイプのコンセプトモデル。状況に応じた災害時用の緊急電源として早く商品化されるといいですね。

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